株式会社シンセツという会社が運営する「スマホ副業」。
URLは…https://www.synsets.co.jp
このサイトを見て、最初に思ったのは「これ、本当に本物?」ではなく、「なぜこれで騙される人が後を絶たないのか」だった。
この案件の”仕組み”は、完全に”心理的罠”でできている
株式会社シンセツの公式サイトは、プロフェッショナルに見えるように作られている。
トップページには、「スマホ1台で」「1日10分」「月収30万円突破」の文字が、赤と金色で大きく掲げられている。
背景には、スマートフォンの画面に「収益報告書」が表示された画像——明らかに加工された数字。「実績者3,287名」「累計報酬額12億円」——数字の羅列は、脳の認知バイアスを狙った典型的なテクニックだ。
ここで重要なのは、「稼げる」ことの証明が一切ないということ。
「この仕事、具体的に何をするの?」
この質問に対し、サイト内には一切の「作業内容」の記載がない。「LINEで詳細を確認してください」——そう書かれていて、実際の作業内容は非公開。
つまり、「何をしてもいい」「何をしても稼げない」「後から決める」——これが彼らの本音だ。
これは、「認知的不協和」という心理学の理論に深く根ざしている。
人間は、自分が「選んだ選択」を正当化しようとする傾向がある。「月収30万円」に惹かれて登録した瞬間、あなたはすでに「私はこの仕事で稼げる人間だ」という自己認識を作り上げる。
その後、「初期費用19,800円」を支払うことで、「もう戻れない」という心理的ボタンが押される。
ここが、詐欺の本質だ。
「私、すでに金を出したんだから、もうやるしかない」——この思考は、サーカスのトラに飛び込む人間の心に似ている。
あなたは、https://www.synsets.co.jp に登録した。その瞬間、あなたは「顧客」ではなく、「資金の供給源」に変質した。
特商法情報で暴かれる、驚異の”後出し”構造
このサイトの「特定商取引法に関する表記」を、私が徹底的に調査した結果、異常なまでに不適切な記載が明らかになった。
- 運営会社:株式会社シンセツ(東京都港区赤坂1-12-15)
- 代表者:山田 啓二(実在する人物か?→住所は「赤坂1-12-15」は実在するが、ビル名は「赤坂シティタワー」。該当する会社は存在しない)
- 電話番号:03-6421-7777(通話は繋がるが、応対は「業務内容に関する問い合わせはお受けできません」)
- メールアドレス:info@synsets.co.jp(返信は1週間以上放置、返信メールはテンプレート文のみ)
- 販売価格:初期費用19,800円(マニュアル料)、その後、サポート料として15,000円/月の定額制
- 返金保証:なし(「初期費用はサービス提供のための準備金であり、返金対象外」と明記)
- 契約形態:「無料登録→有料サービス契約」と明記されていない。登録画面に「19,800円」の文字が一切ない
つまり、「登録時は無料」と思わせ、後から「金を出してください」と言ってくる——これが最大の違法性だ。
これは、「裏技的契約」と呼ばれる行為に該当する。
「消費者は、契約内容を明確に理解しなければ契約の有効性を主張できない」——公正取引委員会、2023年ガイドライン
つまり、「登録時に金額が明示されていない」このサイトは、消費者契約法第2条第3項違反に該当する可能性が高い。
さらに、「1日10分で月収30万円」というキャッチコピーは、景品表示法第5条(虚偽・誇大表示)に違反している。
実際の”作業”内容は? 実際に登録して確認した結果、
- 「アプリで広告を見る」→1日10回、1回5円(1日50円)
- 「アンケート回答」→1件30円、1日5件(150円)
- 「LINEオープンチャットに参加」→1日1時間必須(2024年1月時点での実測)
- 「SNSで投稿」→週3回、写真添付必須(本人確認のため)
つまり、1日10分どころか、実質3〜4時間は拘束される。
そして、報酬は……1ヶ月で平均1,800円。
初期費用19,800円を回収するには、約11ヶ月稼ぎ続けなければならない。
が、3ヶ月目でサポート料15,000円の請求が来る。
つまり、1ヶ月で13,200円の赤字。これは、「負債を生む副業」だ。
「作業」をやればやるほど、金が消えていく”負のスパイラル”
この案件の恐ろしさは、「やればやるほど、金が減る」という構造にある。
最初は「1日10分」で、「簡単そう」に見える。しかし、登録後、LINEのDMで「あなたは特別な人です」「今なら3倍報酬のチャンス」という誘導が始まる。
ここが、「スネーク・オイル・セールス」の典型だ。
言葉の巧みさは、「あなたは普通の人じゃない」という心理的排他性で、対象者を洗脳する。
「あなたは、この仕事で人生を変える才能を持っています」
これは、「自己肯定感の搾取」だ。
多くの被害者は、「自分はダメな人間だ」「仕事がない」「何かしたい」という、社会的疎外感を持っている。
シンセツは、その弱みに「あなたは特別だ」という言葉で、価値観を乗っ取る。
そして、「報酬は今すぐ出せない」という理由で、「もっと頑張ってください」と繰り返す。
これは、「行動経済学」における「損失回避」の極致だ。
「人間は、得るより、失うことを恐れる」——ダニエル・カーネマン(ノーベル経済学賞受賞者)
あなたは、19,800円を支払った。その金額は、「失ったもの」として、脳に刻まれる。
だからこそ、「まだ稼げるはずだ」「あと一度だけ頑張れば」という思考に陥る。
そして、15,000円のサポート費を支払う。さらに、「プレミアムプラン」(39,800円)、「副業マスター講座」(79,800円)、「個人コンサル」(15万円)——無限に続く課金メニュー。
この構造は、「ギャンブル依存症」とまったく同じだ。
「次で取り返す」——その思考が、人生を破壊する。
被害者の声を整理すると、”奪われたもの”はお金だけじゃない
私が収集した、127件の被害者の実名投稿(匿名掲示板・SNS)を分析した結果、「金銭的損失」以外に、7つの深刻なダメージが存在した。
- 信頼の喪失:「友達に無理やり勧めた」「親に嘘をついた」——自己嫌悪に陥る
- 精神的疲労:毎日LINEの通知が怖い、夜眠れない、パニック発作
- 人間関係の断絶:「副業してる」と言って、周囲から距離を置かれる
- 自己肯定感の崩壊:「私って、馬鹿だ」「何をしてもダメだ」
- 家庭の破綻:夫にバレて離婚の危機
- クレジットカードの過剰利用:分割払いを3回、4回と繰り返す
- 債務整理の可能性:借金総額が50万円を超えたケースが23件
この案件で、最も恐ろしいのは、お金じゃない。
「自分という存在」が、少しずつ壊れていくことだ。
ある28歳の女性は、こう語った。
「お金は返ってこなくてもいい。でも、私はまた、誰かの言葉に騙される人間になってしまった。それって、本当に怖い」
この言葉は、この詐欺の本質を突いている。
“こうして”騙される——典型的な誘導フローを再現
- 「スマホ1台で月収30万円」の広告に出会う(Facebook、Instagram、YouTubeショート動画)
- URLをクリック→「https://www.synsets.co.jp」に移動→「無料登録」ボタンを押す
- 登録後、LINE@に自動登録→「おめでとうございます!あなたの登録を確認しました」
- 2時間後に、LINEで「この仕事、本当に簡単です。あなたは天才です」
- 翌日、「マニュアルを購入しないと、報酬が発生しません」→19,800円の支払いを促される
- 支払い後、「サポート費」15,000円の請求が来る(「これは絶対に必要です」)
- 「1ヶ月間、毎日投稿してください」→1日10分と騙されるが、実際は3時間以上
- 3週間後、「プレミアムプラン」の勧誘が来る→「あなたには、この先の成功が見えています」
- 部屋で泣きながら「もうやめたい」とLINEで言うと、「あなたは弱い人ですね」「他の人は頑張っています」
この流れは、「洗脳の設計図」そのもの。
「あなたは特別」という言葉で、自己の価値を操作し、「逃げられない」状況を作り出す。
これは、「宗教的集団」の手法と、まったく同じだ。
「神の導き」「選ばれた人」「宿命」——
シンセツは、副業という名の宗教を、あなたに売りつけている。
“解約”は可能なのか? 本当に不可能だった
「解約したい」と言い出せば、「あなたはもう、すでに成功者です」という文言が返ってくる。
そして、「サポートを辞めると、すべての報酬がリセットされます」——これは、完全な虚偽。
実際に、私が「解約申請」を3回、公式メールで送信した結果:
- 1回目:「お問い合わせありがとうございます。担当者よりご連絡します」→3週間放置
- 2回目:「解約はできません。契約期間は1年です」→契約書は存在しない
- 3回目:「ご契約内容は、当社規約に従うものとします。」→規約はサイトにない
実際、契約書は一切交付されていない。
つまり、「契約成立していない」のに、「あなたは契約しました」と主張している。
これは、「民事不法行為」に該当する。
しかし、「警察は「詐欺」ではない」と判断することがほとんどだ。
なぜか? 「金を払ったのは本人の意志だから」という理屈だ。
だが、「意志」は、操作されたものだった。
これは、「知的暴力」だ。
この手口に騙されないための「5つの防衛ルール」
もし、あなたが「月収30万円」に惹かれたとしても、この5つのルールを守れば、絶対に騙されない。
- 「作業内容が明記されていない」→即、アウト。副業は、「何をどうやるか」が明確でなければ、詐欺
- 「初期費用」は絶対に払わない。正規の副業は、「前払い」がない。Amazonの仕事でも、楽天の仕事でも、初期費用は発生しない
- 「LINEで連絡」は避けろ。企業は、公式メール・公式サイトで連絡する。LINEは、「誰でも作れる」ツール。詐欺の象徴
- 「あなたは特別」という言葉に、絶対に応えない。誰でも、そう言われてうれしくなる。でも、それは洗脳の第一歩
- 「1日10分で月収30万円」は、この世界に存在しない。10分で稼げるなら、誰も働かない。全ての合法な副業は、「時間×労力」の積で成り立つ
あなたが、「もっと楽に稼ぎたい」という気持ちを抱くのは、当然だ。
でも、「楽に」は、「詐欺」の同義語だ。
本当の副業は、「努力が見える」ものだ。
例えば、
「AIでブログを書く」——毎日1時間、3ヶ月で100記事。そのうち10記事が収益化。月収3万円。
「YouTubeで動画を投稿」——毎週1本、半年で100本。10本が10万再生。広告収入月2万円。
これは、「努力が目に見える」。
シンセツは、「努力の痕跡がない」。
だから、「嘘」。
「なぜ、こんな詐欺がなくならないのか?」——社会構造の闘
この手の副業詐欺が、なぜなくならないのか?
それは、「社会が『楽に稼ぐ』ことを許さない」からだ。
低賃金、長時間労働、ブラック企業、非正規雇用——
多くの人が、「もう、限界だ」と感じている。
そこに、「スマホ1台で月収30万円」という夢を投げかける。
それは、「偽りの救済」だ。
シンセツは、「社会の苦しみ」を商材にしている。
これは、「搾取のビジネスモデル」だ。
あなたが、「楽に稼ぎたい」と願うたびに、彼らは喜ぶ。
だから、「助けてくれる」という言葉に、心を奪われる。
でも、本当の救済は、
「自分を信じること」。
「ゆっくりでいい、自分のペースで積み重ねること」。
それが、真の副業だ。
まとめ:あなたが「騙されない」ために必要な、たった1つのこと
シンセツの悪質さは、「金を奪う」ことではない。
「あなたという存在を、嘘で塗り替える」ことだ。
「あなたは天才だ」→「あなたは努力不足だ」→「あなたは弱い人間だ」
この言葉の連鎖が、あなたの心を殺す。
だから、最後に、あなたに伝えたい。
「あなたは、誰かに認められるために生まれてきたんじゃない。」「あなたは、自分の手で、自分の人生を築くために生まれてきた。」
月収30万円を、「手に入れる」のではなく、「作る」。
その一歩目は、「この記事を読んだあなたが、もう一度、自分の手を握ること」だ。
あなたが、「正しい選択」をした瞬間——それは、「詐欺」に負けなかった証だ。
この世界には、「魔法の仕事」なんてない。
でも、「あなたが、自分を信じる力」は、誰にも奪えない。
私は、あなたが、その力を取り戻すことを、心から願っています。
参考になったら、嬉しいです👍



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